海上要塞スオメンリンナ

        
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訪れた日:2015年8月21日(金)

スオメンリンナ(Suomenlinna)は、首都・ヘルシンキ前方の島に築かれたフィンランドの海上要塞です。

1748年、スウェーデン統治下で建設が始まり、元々は“スウェーデンの要塞”を意味するスヴェアボリ(Sveaborg)と命名されます。

1788年に第一次ロシア・スウェーデン戦争で海軍基地として利用され、1808年に第二次ロシア・スウェーデン戦争でロシア軍に引き渡されました(1809年、フィンランドはロシア帝国の自治領に)。

1855年にはクリミア戦争でイギリスとフランスに爆撃を受け、多大な損害を被ります。

1917年、ロシア帝国はソビエト社会主義共和国連邦を樹立。

それを受けて1917年12月6日、フィンランドは独立。

1918年に発生したフィンランド内戦(右派白衛軍と左派赤衛軍の戦い。ドイツ帝国に支援を受けた白衛軍がヘルシンキを陥落させた。)で、要塞には捕虜キャンプが設置されます。

要塞はフィンランド領となり、この時に“スオミ(フィンランド)の要塞”を意味する『スオメンリンナ』と改名するわけです。

第二次世界大戦中はフィンランドの砲兵基地、対空防衛基地、潜水艦基地として活躍したのち、1973年にはフィンランド駐屯部隊が要塞島から撤退。

スオメンリンナは教育文化省の管轄となり、1991年には次世代に残すべき軍事建造物の一つとしてユネスコ世界遺産に登録されました。

スウェーデン、ロシア、フィンランドという3か国の国防における歴史を担い、起伏のある地形に建てられた変則的な形状の星形要塞。

かつて、この要塞を通じて様々なヨーロッパ文化がフィンランドにもたらされました。

その名残もあってか、要塞では工芸作家さんや木造帆船修復の職人さんたちが活動し、工芸の伝統も維持されています。

要塞設備や駐屯部隊の建物は修復され、住宅やオフィス、会議・パーティー場、レストラン、ミュージアムとなっています。

そう。

現代のスオメンリンナは、テーマパーク的人気の高い観光地でありながら、約800人のヘルシンキ市民が住む居住区でもあるんです!

島のところどころに、居住区を示すサインボードがあります。

サインボードのある場所には、観光客は入ってはいけません。

 

 

ヘルシンキのマーケット広場にあるフェリー乗り場から、HSL(ヘルシンキ地域交通局)のフェリーで15〜20分。

券売機でフェリーの切符を購入。クレジットカードも使えます◎

切符は5ユーロ。

真ん中近くにある『03:23』の表記は、この時間まで有効ということ。

フェリーは、切符の購入から12時間以内は何度でも利用できます。

12時間以内に帰ってこれば、往復5ユーロってことですね。

チケットオフィスの中には各国の言語で書かれた無料リーフレットがあります。

日本語版もありました!

この記事のスオメンリンナ島についての詳細は、この主にこのリーフレットからの情報です。ありがたい。

 

小さなフェリーが乗り場に到着。いざ乗り込みます。

屋内のシートではなく、デッキ席へ。

島々を眺めていると、

あっという間に到着。

フェリーから降りると、マーケット広場が小さく見えました。

 

早速、要塞探索へ。

フェリー乗り場を出て、すぐ右手の島へ渡ってしまうと、メインの観光順路から外れてしまいます。

時間に余裕のない場合は要注意。

レストランやカフェ、ギャラリー、ビジターセンター(インフォメーションデスク)が入った建物がゲートのようになっていて、メインルートはそこからスタートです。

すぐに見えてくる可愛いカフェは、カフェ・ヴァニッレ(CAFE VANILLE)

元々はロシア人商業地区だったエリアで、当時の木造建築を利用しています。

カフェ・ヴァニッレを過ぎると見えてくるのが、最初のハイライトであるスオメンリンナ教会

正教会の教会として、駐屯部隊のためにロシア統治時代の1854年に建設され、フィンランド独立後の1920年代に福音ルター派の教会となりました。

教会の塔では、航海・海上交通用の灯台が現在も稼働しています。

スオメンリンナ教会周辺は、チャーチパークとされる長閑な空間。

子供用の遊具なんかもありました。

スオメンリンナ教会からしばらくメインルート沿いに歩き、隣の島へ渡る前に、ルートを外れてちょっと寄り道。

目的は、スオメンリンナおもちゃ博物館(SUOMENLINNAN LELUMUSEO)

19世紀初めから1960年代までの古いおもちゃが数千点コレクションされています。

見た目は、一軒家の住宅のような可愛らしい建物。

それもそのはず、一般居住区に隣接していました。

博物館入り口付近にある郵便受け。

大量にシールが貼り付けられていて、何事!?と思ったら…

入場チケットがわりのシールでした。笑

入場料は、大人6ユーロ(税込)。※現在は変更されている可能性あり

ミュージアム内に入ると、たくさんの棚に多数のおもちゃが飾られています。

女の子向けのお人形やドールハウス、おままごと道具が多めですが。

テディベアたちもいたり。

船の模型や、

機関車の模型など、

男性もテンションが上がりそうなおもちゃもコレクションされています。

棚の上にまで、所狭しと飾られているので、お見逃しなく。

棚の上だけでなく、棚と棚の間に自転車、

メリーゴーラウンドのお馬さん、

キリンのぬいぐるみ、

なんかが唐突に現れます。なかなかカオス。

中でも、一番奥の部屋!

このクマさん、まあまあでかくて近寄るのが少し怖かったです…。笑

フィンランドといえば…もちろんムーミン!

ムーミンファミリーのお人形のほか、古いディズニーグッズも!

ディズニーのおもちゃがあるとは思ってなかったので、ディズニー好きとしてテンション上がりました。

博物館を見学した後は、併設のおもちゃ博物館カフェ・サモワールバー(LELUMUSEON CAFE SAMOVARBAR)で一休み。

美味しそうな自家製ケーキが並んでいました。

ただ、あんまりお腹が空いていなかったので、飲み物だけいただくことに。

コーヒーや紅茶、ホットチョコレートやコーラなどのほか、なんと!Matcha LatteやMatcha Ice Teaなる飲み物が…。

ほんとに抹茶!?と気になって、Matcha Ice Teaをオーダー。

涼しげで爽やかなテラス席でいただきます。

グラスが大きい…。このサイズで4.80ユーロ(税込)です。

冷たい抹茶、というと大阪人としては“グリーンティー”なる甘くて冷たい抹茶を想像してしまいますが、こちらはレモン汁か何かを混ぜているのかほんのり酸味が効いていて、スッキリ美味しかったです。

でも、あんまり抹茶感がないので、日本人としては不思議な感じでした。

抹茶はカナダで人気でしたが、フィンランドでも一般的になりつつあるのかな?と少し嬉しかったです。

また、こちらのカフェでは無料Wi-Fiが利用可。

テラスの快適さも相まって、思わず長居してしまいました…。

ムーミンのお菓子や

ムーミングッズ(リトル・ミィグッズが多め)、

ピーターラビットのティーセットや

そのミニチュア版!

シュタイフのクマさんたちや、

フォルクスワーゲンのミニカーなどなど、

レトロなおもちゃも販売されていますよ〜。

SUOMENLINNAN LELUMUSEO / LELUMUSEON CAFE SAMOVARBAR

Location:Suomenlinna C66 00190 Helsinki Finland

【google map】

Suomenlinnan Lelumuseoオフィシャルサイト(日本語あり)

 

たっぷり休憩もしたので、メインルートへ戻ります。

橋を渡って、隣の島へ移ると、いよいよ要塞感が増してきます。

いたるところにトンネルが。

SUSUSAARIに入ってすぐが、スオメンリンナ2つ目のハイライト。

コートヤードと呼ばれる広場です。

コートヤードは、要塞を築いたアウグスティン・エーレンスヴァルド(Augustin Ehrensvard)が設計し、1760年代に要塞の中央広場として完成しました。

クリミア戦争中の1855年、コートヤードは爆撃によって大きな被害を受けたんだそう…。

コートヤードには、エーレンスヴァルドのお墓もあります。

コートヤードから、メインルートに沿って進みます。

途中、ピクニックしている方々を見かけたり。

またトンネルを見かけたり。

進んでいくと島の端にたどり着き、海が見えます。

高台に上がると…

スオメンリンナいちばんの見どころ、崖沿いに大砲が並ぶクスターンミエッカです。

クスターンミエッカは、当初からの星形要塞と、19世紀後半にロシアによって構築された土塁や大砲を備えた海上防衛線。

入り組んだ地形が防衛線であることを物語っているようでした。

でも、それももはや歴史上の話。

パラグライダーを楽しんでいる方や

日光浴を楽しんでいる方々などもたくさんいて、

澄んだ空と海が気持ちのいい、レジャーエリアでもありました。

高台沿いに歩いていくと、星形要塞のエリアに出ます。

要塞は、現在はテラス席や迷路のような要塞内を利用したピッツェリアや、ヘルシンキオリンピックのレセプション会場としても利用されたレストランとなっています。

そんな星形要塞、メインはスオメンリンナのシンボルでもあるキングスゲート

要塞の建設者であるスウェーデンのアドルフ・フレドリク(Adolf Fredrik)王が1752年に建設作業の視察で訪れた際に船の錨を下ろした場所に、式典用の門として1753年から1754年にかけて建設されました。

横から撮影すると、こんな感じ。

ちょうど、フィンランドとスウェーデンなどを結ぶ大型フェリーのVIKING LINE(ヴァイキングライン)が通っていきました。

要塞沿いには、バーカウンターも。

メインルートは、一本道なのでここまでくると道を引き返すだけですが…。

地図を見ながら、また少し寄り道。

潜水艦ヴェシッコ(SUKELLUSVENE VESIKKO)を見に行きます。

ヴェシッコは、1930年代にフィンランドで建造され、第二次世界大戦中に活躍した潜水艦。

艦内は復元されており、当時の乗組員たちの窮屈な労働環境や潜水艦技術を知ることができるミュージアムとなっている…そうですが、私が到着した直前に開放時間が終わってしまい、中を見学はできませんでした。残念。

海岸に沿って、コートヤードへ戻ります。

コートヤードから向かったのは最後の見どころ、乾ドッグ

こちらの乾ドッグは、現在も使用されている乾ドッグでは世界最古のものの一つだそう。

1760年代には、造船技師F. H. af チャップマン(F. H. af Chapman)指揮のもと、ここで群島船団の船が造船されました。

現在は、古い木造船の修復に使用されています。

乾ドッグを後にし、フェリー乗り場へと戻ります。

フェリー乗り場へ戻る直前に横道へ入ると、ホステル・スオメンリンナがありました。

スオメンリンナ内に宿泊できちゃうユースホステルです。

今回はスタディオン・ホステルに宿泊しましたが、

ヘルシンキ/Stadion Hostel記事へ

実は、こちらのホステル・スオメンリンナも宿泊先の候補でした。

次に訪れる際は、泊まってみたい。

 

北欧の夏は、夕方になってもまだまだ明るいですが、そろそろマーケット広場へ戻ります。

マーケット広場を出てから12時間以上経過していた場合でも、フェリーの切符は券売機で購入できます。

帰りのフェリーもデッキ席へ。

スオメンリンナの非日常からヘルシンキ中心部の日常へは、戻るのもあっという間でした。

紹介した他にも、軍事ミュージアム、ミリタリークラブのような雰囲気のレストラン、食糧貯蔵庫を利用したカフェ&ギャラリーやブルワリー…など、歴史ある建物や地理を活かしたレストランやカフェが多数あるスオメンリンナ。

歴史好きの人、建築物好きの人、ミリタリー好きの人、自然好きの人、カフェ好きの人、お酒好きの人…

みんなが楽しめてみんながお気に入りを見つけられる、ヘルシンキに来たら外せない素敵なスポットです。

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