EUとは

EUとは

EU(European Union)こと欧州連合は、1993年に発足した欧州統合機構です。

ヨーロッパ諸国間での戦争回避やアメリカ・日本の経済に対抗することを目的とし、本部はベルギーの首都・ブリュッセルにあります。

EUとしての発足こそ1993年ですが、発端は第二次世界大戦中の1944年にベネルクス三国が調印し、終戦後の1948年に発効された関税同盟です。

ベネルクス三国とは、ベルギー(BElgium)・オランダ(NEtherland)・ルクセンブルク(LUXembourg)の3か国のことで、BE+NE+LUX=ベネルクス(Benelux)。

財政収入と国内産業を保護する役割を担うため、商品を輸出入する際に課せられる税である関税ですが、同盟国内では、その関税を撤廃するというのが関税同盟。

そこに西ドイツ(現在のドイツ)、フランス、イタリアが加わり、6か国でECSC(European Coal and Steel Community)こと欧州石炭鉄鋼共同体が1952年に発足します。

ECSCは、加盟国の石炭や鉄鋼に関する生産・価格・労働条件などの共同管理と共に、将来の戦争回避が目的でした。

ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、西ドイツ、フランス、イタリアの6か国は、6か国内での関税撤廃、6か国外に対しての共通関税の設定、6か国内での資本・労働力の自由移動などを定めるEEC(European Economic Community)こと欧州経済共同体を1958年に設立。

6か国はEECと同じく1958年、原子力産業の開発・資源管理を目的としたEURATOM(ユーラトム/European Atomic Energy Community)こと、欧州原子力共同体を設立しました。

一方で、ECCに加わらなかったイギリス、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、オーストリア、スイス、ポルトガルの7か国は1960年、加盟国間の自由貿易と経済統合の促進を目的とした政府機関EFTA(European Free Trade Association)こと欧州自由貿易連合を結成。

翌1961年、フィンランドもEFTAに加盟しました。

1967年、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、西ドイツ、フランス、イタリアの6か国で設立していたECSC・EEC・EURATOMが統合され、EC(European Community)こと欧州共同体となります。

1970年、アイスランドがEFTAへ加盟しますが、1973年にはイギリスとデンマークがEFTAを脱退しアイルランドと共にECへ加盟。

1981年にはギリシャがECへ加盟、1986年にはポルトガルがEFTAを離脱しスペインと共にECへ加盟。

1991年にリヒテンシュタインがEFTAへ加盟。

そして1993年、ECは経済統合を経て政治統合をも目指し、EU(European Union)こと欧州連合となるわけです。

1994年、EUとEFTAの地域を併せたEEA(European Economic Area)こと欧州経済地域と呼ばれる共同市場が発足。

しかし、1995年にはオーストリア、スウェーデン、フィンランドがEFTAを脱退しEUに加盟。

2017年現在、EFTAは残ったアイスランド、スイス、ノルウェー、リヒテンシュタインの4か国で結成されています。

EUへは、2004年にキプロス、チェコ、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、マルタ、ポーランド、スロバキア、スロベニアが、2007年にブルガリアとルーマニアが、2013年にクロアチアが加盟し、2017年現在28か国が加盟していますが、前述にもある通り、2016年よりイギリスが離脱へ向けて動いています。

(参考:コトバンク

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